ナイトメア・ジャンキィ 夢を見た。 来る日も来る日も夢を見た。 それはそれは幸福の味がする夢。 平助が好きだよ。 ずっと一緒にいよう。 お前しかいらない。 大好き。 だいすき。 俺はお前が、 夢の中で俺は幸せだった。 優しくて素直で穏やかな笑顔の君。 触れてくる指は甘ったるく柔らかかった。 俺は心底幸せだった。 まるで夢を見ているような。 ------- 勢いよく布団を蹴飛ばす。 息は荒く、大量の汗が出ていた。 体は死んだように冷たい。 眩暈がして、壁と天井がぐるぐる回っていた。 吐きそうだ。 来る日も来る日も俺は幸せな夢の中。 来る日も来る日も俺は繰り返す。 「違う……」 穏やかな朝を迎えたことは、一度もない。 --------------------------- ここには君がいない。 だから、やめられない。 2008.6.8 |